リーブル出版発行の『ギザギザハートのアスペルガー』は、

著者の臼井様が、薬剤師として発達障害の青年と過ごした記録を本にしたいと

原稿を持ち込まれ、弊社と共同での編集過程を経て、発刊に至ったものです。

初稿ができあがり、著者と、弊社社長、そして私の三人で

装丁のための打ち合わせをすることになったのですが、

実はその際には、まだタイトルが決定していませんでした。

▲初回打ち合わせ時に、私がスケッチブックに描いたメモ

「なんかちゃうな」「GIFT」「生きづらい」といったワードが見えます。

タイトルを考える上で、

どんな性格の本として世に出すべきか、

どんな人に手に取ってほしいかなどを著者とともに洗い出していきました。

発達障害に興味を抱かなかった人にも手に取ってほしいこと、

手記を書いた慎太君の当初の異様な雰囲気を表現したいこと、

などを踏まえ

「コミカルでポップな印象」

「異様な雰囲気」

「愛らしさ」

といった方向性が浮き上がってきました。

そんななか、

社長坂本が挙げていたタイトル用キーワードの中に

「理解してとは言わないが…」というものがありました。

それを見た臼井様が、

「ちっちゃな頃から悪ガキでー♪」と歌いはじめ、

そこから、最後に「ギザギザハートのアスペルガー♪」と

二人でハモりながら、今回のタイトルが発案されました。

タイトルは、そのポップさが、

今回の方向性に合致しているとして見事採用に!

それなら!と、

「表紙にはポップさを強調するため、主人公のイラストを入れましょう!」

と私から提案させていただきました。

「だったら、依頼したい人がいます」と臼井様。

「高知出身のフィギュアイラストレーター・デハラユキノリさんにお願いできませんか?」

と逆にご提案いただきました。

「異様さ」と「ポップさ」でこの方ほどの適任者はいないと考え、

すぐにオファーさせていただきました。

そして、タイトルロゴもできる限りポップにしたいと考え、

そのロゴデザインに取りかかりました。

▲スケッチブックにレタリングしながらデザイン案を練ります。

そして、デハラさんよりフィギュアが完成したとの連絡を受け

早速、装丁にかかっていきます。

▲デハラさんとは意見交換をしながら、ラフスケッチを描いていただきました。


▲そして、ラフをもとにフィギュアが完成!素敵!

タイトルロゴとフィギュアを組み合わせながら、模索します。

色味や、ロゴタイプ、フィギュアの扱い、帯文の内容など、

上記以外にも、様々なタイプをご提案させていただき、

結果、下記案に決定し、発刊となりました!

余談ですが、

どんな表紙になるか心配される臼井様に対し、

「大丈夫ですよ。心配しなくても変な表紙になりますから!」

と、珍妙なフォローを入れさせていただきました。

臼井様が願う、

「異様でポップな雰囲気」は、

このタイトルと、

デハラさんにフィギュアを依頼した時点で

ほぼ叶うだろうと考えていました。

あとは、私がその良さを壊さないように、

丁寧に仕上げるだけだと思っていましたので、

誠実に仕上げさせていただきました。

ちなみに、島村個人としては、カバーを外すと出てくる

本体表紙も気に入っています。


▲銀色でポップな本体表紙

本は、世に出たあとは、

もう手を入れることはできません。

いつもどんな風に育つのかを見守るだけなのです。

そのため、これからも

「人事を尽くして天命を待つ」思いで、

本づくりに真摯に取り組んでいきたいと思います!